銘(表)
肥前住播磨大掾藤原忠国
銘(裏)
寛文三年八月十三日 貳ッ胴裁断 山野加右衛門永久(花押)
商品番号
KA-134
価格
ご案内終了
鑑定書
特別保存刀剣
時代
江戸時代
刃長
71.5cm
反り
1.2 ㎝
元幅
3.0cm
元重
0.65㎝
先幅
2.0 cm
目釘穴
1
国
肥前国
鎺
銀着二重ハバキ
(解説)
名を橋本六郎左衛門、初代肥前国忠吉の娘婿で門人でもある広貞(のちの吉家)の次男として慶長三年(1598年)に生まれ、寛永11年に播磨大掾を受領し後に播磨守に転任します。鍋島家の支藩である小城藩のお抱え工となり晩年は「播磨入道休鉄」と号しました。本刀にて裁断する切り手・山野加右衛門永久も慶長三年に生を受けており、播磨大掾忠国と同じ年に誕生する巡り合わせで、寛文三年〈1663年〉は忠国と永久が65歳の年にあたります。湾れぎみとなる直刃は、元より切っ先まで匂口が深く、地沸が厚くつきます。鍛えが良く詰んだ地鉄は冴え、美しい肥前の小糠肌状の肌合いとなります。棟の上半分の肉を薄く削ぎ、鵜の首造風としていることは、切れ味を特別に重視した製作です。山野加右衛門永久に試し切りを当初より依頼する目的であったことから、忠国の気迫を感じ取ることが出来ます。初代・忠国の出色の出来映えで、裁断銘入り地刃健全な一振りです。